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馬郡探訪01 「町名の由来:まんごおり」

今でも馬郡のことを「まんごおり」又は「まんごうり」と呼ぶ方はどれくらいおられるでしょうか?

筆者自身は、中学生の時に県外から篠原町に転居し、社会人になってから馬郡で生活するようになりましたが、私の耳が覚えているのは「まんごおり」でした。

役場に書類を提出する時の馬郡のふりがなは「まごおり」です。なので、今はほとんどの方は「まごおり」が一般的ではないかと思われます。

 

「馬郡町動画チャンネル」を開設するにあたって、自分は馬郡のことを何も知らない、馬郡のことを紹介するのに少しこの町のことを調べてみようと思い、古本を探したり、近くの図書館巡りをしながら資料集めを始めました。興味のある方は図書館の郷土資料コーナーへ。篠原協働センター内の図書室もオススメです。

 

さて、「まんごおり」ですが「町名の由来/飯塚伝太郎著(静岡新聞社発行)」という本がわかりやすかったので紹介させていただきます。

 

『馬郡町

馬郡と書いて地元では普通「まんごおり」と読んでいるが、行政上の呼称は「まごおり」である。昔から馬郡観音で知られているところで、「東海道名所図会」にも「馬郡観音堂 舞沢(まえざわ)の東、馬郡村にあり、土人マンゴオリといふ。大悲院と号す。」としるされている。観音堂のあったのは坪井町との隣接地で、現在は堂跡だけがあり、本尊の観世音の木像は、近くの如意寺に安置されている。

馬郡の地名の由緒ははっきりしていないが、「遠江国風土記伝」には「旧名尾馬郷乎」とあり、往古には尾間郷と呼ばれていた場所ではなかったとしている。』

「町名の由来 静岡・清水・浜松・沼津/飯塚伝太郎著 静岡新聞社 (1979/7/1)発行」から引用。

 

「東海道名所図会」は江戸時代後期に刊行された名所図会です。舞沢は舞坂(舞阪)、土人は「地元の人」と解するようです。

 

このことからも、昔から「まんごおり」が一般的だったことがわかります。

馬郡町は歴史的に有名な場所でもありませんし観光名所でもありません。ただ少しだけでも予備知識があれば、ありふれた風景が違う景色を見せてくれることもあります。

動画「馬郡の空から」の映像も合わせてご覧いただけたら幸いです。

今回はこの辺で!

今後とも、動画作成にあたって調べたことや気になるエピソードなど紹介できればと思っています。お付き合いいただきありがとうございました。